「正直に言う」ことこそが、患者との本当の信頼を創る
Q:「自分がやらないことは患者さんにもさせない」とおっしゃっていますが、この言葉に込められた思いを教えてください。
A:どれだけ医療技術が進化しても、最終的に患者さんの健康を守るのは医師の誠実さだという確信があります。患者さんに勧めることは、自分が正しいと信じられるものでなければなりません。内視鏡においても、鎮静剤による事故リスクを考え、原則として眠らせない方針を貫いています。内科医が麻酔をほとんど経験せずに鎮静を行うのは、本当に危ないことなんです。正直に話すことで去っていく患者さんもいますが、そこを妥協することは医師としての誠実さを失うことだと感じています。
Q:正直さを大切にするクリニックとして、どのような診療環境を目指されているのでしょうか?
A:単に「すぐ薬を出してくれる」便利なクリニックではありません。それでは患者さんの根本的な健康には繋がらないと思うのです。目指しているのは、患者さんが「なぜ自分の体にこれが起きているのか」を理解して帰っていける診療所です。花粉症ひとつとっても、花粉の量ではなくその人の体の状態が問題なことが多い。食事、睡眠、生活習慣を一緒に見直すことが大切です。月曜から金曜まで夜7時まで診療し、予約不要で来院できる体制も、仕事帰りに気軽に立ち寄れるようにという思いから続けています。1999年の開業から25年以上、正直に話すことで去る患者さんもいれば、その誠実さを求めて来てくれる患者さんもいる。私は「正直医療の実践者」でありたいと思っています。