MIYAZAKI STORIES

長谷川 勝

宮崎の味を全国へ!
南寿製菓の挑戦

Masaru Hasegawa

長谷川 勝

南寿製菓株式会社 代表取締役

https://minamikotobuki.co.jp/

1975年鳥取県米子市生まれ。中京大学卒業後、1997年に寿製菓株式会社へ入社。幼少期の工場見学で食べたお菓子の美味しさが原体験となり、お菓子を通じて喜びを届ける道を選ぶ 。2021年4月より南寿製菓株式会社の支配人に就任。歴代の課題である「No.2商品の創出」に情熱を注ぎ、宮崎の特産品を活かした価値ある商品づくりを牽引している 。

喜びを創り出す経営理念と「つるし柿」の教訓

Q:御社の成り立ちと大切にしている理念について教えてください。

A:当社は1980年、鳥取県に本社を置く寿製菓(現・寿スピリッツ)の宮崎県における販売子会社として設立されました 。グループ全体で共有している経営理念は「喜びを創り喜びを提供する」というものです 。これは単なるスローガンではなく、私たちの全行動の指針となっています。

 

Q:その理念の背景には、語り継がれている象徴的なエピソードがあるそうですね。

A:昭和41年に起きた「つるし柿自主回収事件」です 。当時、大ヒットしていた和菓子「つるし柿」にカビが生える懸念が生じた際、当社の過失ではなかったにもかかわらず、創業者は「お客様に迷惑をかけてはいけない」と、会社が倒産しかねないほどの損失を覚悟で全品の自主回収を断行しました 。この「目先の利益よりもお客様の喜びを優先する」という精神が現在の理念の根幹となっています。

 

Q:その精神を、従業員の方々はどのように実践されているのでしょうか。

A:全員が「経営理念手帳 こづち」を携帯し、毎朝の「こづち朝礼」で活用しています 。全120項目に及ぶ哲学を日々確認することで一人ひとりが経営者の視点を持ち、お客様に喜ばれるための判断ができるよう努めています 。

 

地域ダントツNo.1を目指す商品創りのこだわり

Q:御社が取り扱う商品の特徴や強みについてお聞かせください。

A:私たちが手がけているのはスーパーで並ぶ日常のお菓子ではなく宮崎を訪れた方が大切な方へ旅の思い出とともに渡す「観光土産菓子」です 。単に美味しいだけでなく、その土地の価値を伝える特別な一品であることを追求しています。

 

Q:具体的な商品開発では、どのような戦略を立てているのでしょうか。

A:私たちは「地域ダントツNo.1商品創りと多ブランド展開」を掲げています 。看板商品の「宮崎マンゴーラングドシャ」は、2008年の発売以来、圧倒的な支持をいただいています 。一つの商品を世に出すまでに、パッケージデザインや売り場でのディスプレイ案を含め、約1年をかけてじっくりと作り込みます 。

 

Q:宮崎の特産品を活かすことへのこだわりも強いですね。

A:マンゴーだけでなく、日向夏など宮崎ならではの原料を使用し、その魅力を全国へ発信することを使命と考えています 。「日向夏くりーむさんど」や「宮崎マンゴーゼリー」など、長く愛される商品を通じて宮崎のファンを増やしていきたいですね 。

 

宮崎という土地が育むおもてなしと観光の魅力

Q:宮崎県を拠点に事業を展開する中で、感じる魅力は何でしょうか。

A:一番は一年を通じて温暖な気候に恵まれていることです 。観光土産を扱う私たちにとって極端な閑散期がなく、常に県内外や国外から多くのお客様が訪れてくださる環境は非常にありがたいと感じています 。

 

Q:宮崎の人々や風土については、どのようにお感じですか。

A:宮崎の方々は当たり前のように温かいおもてなしをしてくださいます 。その温かさは私たちが提供するお菓子の「喜び」というエッセンスとも非常に親和性が高いと感じています。また、海の幸も山の幸も豊富で、食べ物が本当に美味しいことも、宮崎の大きな誇りですね 。

 

Q:そうした地域の魅力が、商品づくりにも反映されているのですね。

A:この素晴らしい土地で商いをさせていただけることに感謝しながら、宮崎の良さをどのようにお菓子に凝縮し、手に取ったお客様に驚きと感動を与えられるかを常に考えています。

 

Q:今後の展望や、現在取り組まれている課題について教えてください。

A:現在の最大の課題は、「No.2商品の創出」です 。「宮崎マンゴーラングドシャ」に次ぐ、新たな柱となる商品を育てるべく知恵を絞っています。過去5年間で5品の新商品を企画しましたが、まだNo.2と呼べるまでの成功には至っていません 。

<若者へのメッセージ>

「ツイてる!」の精神で未来を切り拓こう

私たちのグループが大切にしているのは「ツイてる理論」です 。どんなに困難な状況や失敗があっても「ツイてる!」と口に出すことで、それを学びやチャンスと捉え、前向きに一歩踏み出すことができます 。「喜びを創り喜びを提供する」という想いを持ち、目の前のことに全力で取り組んでください 。「継続は力なり」という言葉通り、諦めずに価値を追求し続ける姿勢が、いつか必ず大きな喜びへと繋がります 。

<若者へのメッセージ>